うちの子供は、私に対して、決してしゃべらない。咳、咳払い、しかしない。特に妻がいる時は。

 

想像するに、おそらく、わたしとしゃべってはいけないとすりこまれている。妻は、例えば、子供の勉強のことなどについて、私の参加を拒む態度、排除してくる。

将来のためだと思う、将来、「あなたは、子供に対して何もしなかった」という事実を残すためだと思う。

 

子供とは会話はもはや成立しないんだよ。

なんで私は存在しているんだろう。

 

はやく消えなければ、大変なことになる。

いやもうなっている。何にせよ消えたい。さびしいけど消えないといけない。

「おまえなんか、いじめぬかれて死ぬんや」
と兄が言った。

死ぬんやろな。
もう、それはすでに、始まってる。

俺は、くさいにおいを発してると思う。
そして、ひとりごとがうるさいらしい。
しゃべると、ふざけんなよと